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今、ソシャゲ業界に必要なのは「広告表現」規制

やまもといちろう氏が日経ビジネスにおいて、現在ソシャゲ問題のど真ん中にいるサイバーエージェントのゲーム担当役員さんと対談をしており、非常に考えさせられます。

 「射幸性」はソシャゲの本質的な問題そのものです
http://lineblog.me/yamamotoichiro/archives/5198079.html

記事を読むと「サイバーエージェントグループに関しては、健全性というか、社会性が高いゲームになるよう、僕が責任を持ってやっていく」などとする担当役員の力強いコメントがなされており、それはそれで期待をしたいところですが、実は私自身は本件に関して今までとはちょっと違う方向の規制論議の必要性を感じ始めています。 

今のガチャ問題はどうも確率論の方向に大方の論議が集約されていってしまっている感があるのですが、私としてはむしろソシャゲ会社が行っている「広告活動」の方がより悪質だと思ってるんですよね。現在の0.02%が不適切だとすれば、何%なら適切なのか?とか、上限金額は何万円であるべきなのか?なんていう確率論議は、どんなに突き詰めたところで、究極的には明確な回答なんて出しようがない論議なのであって、この先、ここを延々と深くえぐったところであまり実のある論議にならないような気がするのです。

一方、ガチャの射幸性の本質というのは、勿論、皆が欲しがるようなアイテムが何度ガチャっても出ないという点にもあるのでしょうが、寧ろ毎月の給料日になると運営側がガチャ確率を弄んで「今ならSSRの出現確率2倍!」とかって煽りまくることで高額課金を誘発させようとする現在のビジネスモデルにあるのであって、それ故、その短期間に何十万、何百万とガチャにお金を投ずるユーザーが出て来てしまうワケです。

というか、そもそも理解して頂きたいのは「今なら出現確率2倍!」などという広告表現は、ゲームを売ってるのではなくて、文字通り「射幸性」そのものを売っている表現であるわけで、本来的にはゲーム屋のやることではない。僕が賭博屋の立場から「ゲーム屋はゲーム屋らしく、ゲームを売ってくれ」と言い続けているのは、まさにそういうビジネスモデルそのものに対する批判であるワケです。

広告表現に関しては、パチンコ業界を比較対象としてあげるのならば、彼らは風営法の運用基準の中で、以下のようにかなり厳しい射幸表現の規制を受けています。

警察庁:ぱちんこ営業における広告、宣伝等に係る風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律違反の取締り等の徹底について
https://www.npa.go.jp/pdc/notification/seian/hoan/hoan20120713.pdf

具体的に言えば「いまだけ確率UP!」なんてのはもっての外で、今の広告規制の元ではパチンコ屋は「出玉」をイメージさせるような数字、例えば「7」という数字一つを使う事すらも憚られるような状況にあるワケで、法律上、射幸性の提供をビジネスとすることが認められているパチンコ屋がこれだけ厳しい射幸表現の規制を受けている中で、ただのゲーム屋が一方で射幸心を煽りまくる広告を大々的にメディア展開している状況は、明らかに異常な状態であるワケです。

今、JOGAだの、CESAだのが問題の収拾の為に再度自主規制をかけるだのかけないだのと言う話になっているが、ゲーム業界が自主規制するのなら、これに相当するガイドラインを自分たちで定める必要があるし、それが出来ないのならば射幸性を商売として扱っている我々と同じ様に厳しい法令下で商売をして頂くしかない。貴方達は我々のような射幸性を売る商売をすることと、ゲーム屋で有り続けることのどっちを選択するの?という、非常に本質的な「商売の理念」の部分を、私としてはソシャゲ業界の皆様に対して問いかけたいワケです。

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