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骨髄異形性症候群のイメージが湧きやすい説明

私のブログの中でアクセスが多い記事に骨髄異形性症候群(MDS)のものがあります。骨髄異形成症候群の治療;完全には治せないがいい状態を骨髄異形成症候群(MDS)の診断、治療の進歩? それでも前へ進む

それこそ主治医に聞けないようなことをブログを通して質問を受けていますが、どうしても難しい疾患のため、なかなか疾患に対してイメージができないと思われます。少し解説します。

MDSの原因

基本血液幹細胞の遺伝子に傷がつきうまく血液を作れなくなる病気です。一つの悪性新生物です。 高齢者に多く、10年以上何もしなくていい病態から、1年以内に白血病に移行する病態まで幅広くあります。それこそ遺伝子に異常があっても病気にならず、血液の数字が正常な方もいます。本当難しい病気です。また日常では問題がないけれど、肺炎になったら治りにくいとか非常時に対応でない病態とかもあります。あと遺伝は基本ありません。

診断

まず観察期間が存在します。自然に回復するような病態もあります。病気が明らかな場合、少し痛い骨髄検査を行い確定診断を行います。グレーゾーンがどうしてもあり、診断もとても難しい場合があります。高齢者の慢性腎不全、肝硬変、心不全などの合併している人はなかなか区別がつきません。

治療

まず薬。残念ながら保険で使える治療薬はまだビダーザのみで、全世界で色々やられていますがまだこれだというものは他に出てきていません。治療することによって9.5ヶ月程度寿命を延ばすというものですが、治す治療ではありません。それでもいい状態を維持できる人が確かにいます。効果予測はまだできませんが一度はやってみる価値はあります。

治療が必要になった方は、病型によりビダーザを行います。高齢、状態の悪い人でビダーザができないような方には支持療法という輸血などを行い患者さんの状態を保ちます。ビダーザ治療の人も支持療法は受けます。それでもなかなか治らない熱が出たり、出血したりして入院が必要な時が出てきます。先ほども言ったように、原疾患であるMDSが治っていませんので入退院を繰り返します。高齢者はどんどん弱り、最終的には命を落とします。

また白血病に移行してしまうと、普通の白血病は30%程度治るのですが、MDSから発症した白血病は抗がん剤でほとんど治りません。また以前書かせていただきましたが、65歳以上の白血病はまだ延命できる抗がん剤治療がありません。支持療法しかできなくなります。

あまりいいイメージではないと思います。若い人は幹細胞移植が唯一治癒する治療法です。ドナーがいれば積極的に行うことをお勧めします。もちろん高齢者でも元気であれば行うことはやぶさかではありません。(国立長寿医療研究センターでは70以上でも移植を行っているそうです)

残念ながら骨髄腫ほど治療の進歩は早くありません。それでも感染予防を行いながら輸血を行い、未だに元気に外来にお見えになる方がたくさんいます。病気とつきあいながら主治医を信じていただければと思います。

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