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刑法犯認知件数に基づく全国犯罪発生率マップ

日本は世界的に見ても非常に安全な国である。非常に安全ではあるが、地域ごとの差異は歴然と存在し、犯罪統計を見れば犯罪の発生率にも大きな差があることが分かる。

近年の犯罪統計は都道府県レベルの集計となっており、市町村レベルは各都道府県が個別に集計して発表しているものにとどまる。ここでは、各都道府県ないしは警察が公表している平成26年ないしは平成25年の市町村ごとの刑法犯認知件数と、平成26年の人口から犯罪率(人口10万人あたりの刑法犯認知件数)を割り出しマップ化した。色が犯罪率を表し、赤い色の方が犯罪率が高くなっている。黒色で示されている地域は、市町村あたりの刑法犯認知件数が公表されていない自治体である。


上部のプルダウンメニューで都道府県を選ぶことができ、下部に発生率を表示している。注意すべき点としては、昼間の流入人口が多い都市部では実態以上に発生率が高く算出される点だ。逆に都市部近郊のベッドタウンでは実態以上に発生率が低く算出される。

東京エリア

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東京都を見てみると、千代田区が全国2位の犯罪率6,318となっており、山の手線内は比較的犯罪発生率が高い。これは昼間人口が多いことが影響しているだろう。ただし文京区は千代田区の隣に位置するにも関わらず、犯罪率922と比較的安全な街となっている。23区外では武蔵野市、西多摩郡瑞穂町、立川市、羽村市などの犯罪率が高い。

大阪エリア

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大阪府の場合は中央区、北区、浪速区が全国1位、3位、4位の犯罪率となっており、治安の悪さを伺わせる。特に中央区の犯罪率8,152は突出して高い値であり、昼間人口を考慮しても異常だ。一方であいりん地区が存在する西成区は6位の2,932となっており、統計上は中央区などより3倍ほど安全という結果になっている。ただし、大阪府はほぼ全域が薄赤色に染まっており、他の都道府県に比べて総じて治安が悪いと言えるだろう。

福岡エリア

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修羅の国とも揶揄される福岡。付近の他の都道府県に比べても赤い場所が多く、相対的に危険なのは確かのようだ。全国的にドーナツ化現象により都市部の犯罪率が高くなっているが、福岡県では粕屋町、吉富町、苅田町といった小さな町でも犯罪率が高くなっているのが特徴だ。人口が小さい町や村ではたまたま犯罪が発生すると犯罪率が高くなる傾向があるとはいえ、福岡県では高犯罪率が県全域に広がっており、憂慮すべき事態と言える。

データの利活用について

平成26年もしくは25年の市町村ごとの刑法犯認知件数を公開していた自治体は32。残りの自治体はそもそも市町村ごとのデータがなく自治体全体のみの数字の公表にとどまっていたり、市町村ではなく警察管区ごとの数字だったり、何年も前の古いデータだったりと、必要なデータを入手することが出来なかった。

データを公開している32の自治体に関しても大半がPDFによる配布であり、データの二次利用が極めて行いにくい状況である。このマップを作る上でも、必要なデータを加工したり手打ちしたりと非常に大きな障害となった。そもそも刑法犯認知件数というような防犯上の基礎データは国レベルで集約してe-Stat等で公開すべき性格のものであり、それがなされておらず自治体の裁量にまかされているという現状はデータを使わせない/可視化させない意図でもあるのかと疑ってしまう。

データの利活用が叫ばれて久しいが、まだまだ現状はお寒い限りだ。可視化されないデータなんて無いのも同然である。

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