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「ホットライン がつながらない!」 中国の冷たい対応に焦る韓国

1月6日に実施された北朝鮮の核実験。東アジアの緊張が俄かに高まっています。

これに遡ること1週間。韓国国防部は中国国防部との間にホットラインを開設。北朝鮮周辺の突発的な事態に対応する体制を整えたと宣言しました。

「韓中の国防部間にホットライン開通 北朝鮮対応で連携」2015/12/31

国と中国の国防部を結ぶホットライン(直通電話)が31日、開通した。韓国国防部によると、韓国の韓民求(ハン・ミング)国防部長官と中国の常万全国防相が初の通話をした。

国防部は「周辺国と戦略的な意思疎通を強化し、朝鮮半島と地域の多様な安保状況において緊密に共助できる仕組みを設けた」と強調した。

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/12/31/2015123102680.html

韓国が進めてきた中国傾斜の理由の一つが、「北朝鮮に対する警戒網整備のためには中国が必要」というものでした。確かに中国は、北朝鮮へのエネルギーや食糧の輸出のほとんどを占めてますから、彼の国が本気になればあっと言う間に北朝鮮を崩壊させられます。そのため、「中国の機嫌を取って、北朝鮮に対する圧力を強めるのだ」という朴政権の外交方針は、一応の理屈が立ち、二股外交を支持する韓国国民に大いに賛美されました。

そして、ホットライン設置からたった1週間で、その真価が問われることになったのです。

■機能しないホットライン 責任論に発展

「【取材日記】冷たく途切れている韓中ホットライン」

国防部は「韓中修交23周年になる今年最後の日に直通電話開通で有終の美を飾ることができ 喜ばしく考える」という韓長官の発言と、「ホットライン開通は記念碑的なもの」という常国防相の発言も公開した。特に韓長官は「両国国防当局間の相互信頼 と協力で実現した意味ある成果」とも述べた。

だが1月11日に中国の常国防相が「記念碑的なもの」と話したという韓中ホットラインは文字通り通じなかった。切れたのではない。ただ韓国が受話器を上げても中国側から回答がないので不通という話だ。

http://japanese.joins.com/article/670/210670.html?servcode=100&sectcode=120

まぁ冷静に考えてみれば、このホットラインで韓国との会話って、「北朝鮮を中国がなんとかしてください」と韓国が中国に依頼するだけなんですよね。中国が、単に韓国の一方的な願いを引き受けるなんて、そんなことある訳がありません。結局、ホットラインも機能させるか否かは中国に選択権があり、中国と韓国とは対等の関係でないことが明らかになりました。

これは、これまで中国傾斜を強めてきた韓国にとっては、強烈過ぎるカウンターパンチであります。面目丸潰れになった韓国は、ようやく中国の本性を理解したのです。

「【社説】朴槿恵政権の中国重視外交のツケ、誰が責任を取るのか」朝鮮日報2016/01/12

電話での首脳会談や国防相会談さえ応じないという中国の態度は、外交関係の常識に大きく反すると言わざるを得ない。昨年9月、朴大統領は欧米諸国から冷たい視線を浴びながらも、中国で行われた戦勝節記念行事に出席し、これによって韓中関係は一時大きく好転し関係も深まるかと思われたが、これも今回完全に無為に帰してしまった。

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/01/12/2016011201082_2.html

「【社説】米中からラブコールを受けているという韓国外交の実状」中央日報2016年01月12日

まず両国首脳間には電話会談の約束さえない。昨年末に国防長官の間でホットラインが開通したが、それから一週間もたたず不通となった。中国はまず電話を受けない。外交長官の電話会談は失望が大きい。中国の王毅外相が尹長官に強調した対話解決などの3原則はこれまでと変わりはない。かえって異例の「欠一不可」(一つでも欠けていてはいけない)という四字熟語まで報道資料に入れた。尹長官が述べたという「相応する代価」「強力な決意」は抜け落ちた。

もっと冷静な目で中国を見なければならない。

最上の韓中関係が朴槿恵政府の外交成果と話していたのがつい数日前だ。情報の失敗がなぜたびたび繰り返されるのかも徹底的に調べ上げなくてはならない。

http://japanese.joins.com/article/678/210678.html?servcode=100&sectcode=110

「[社説]中国が北朝鮮を庇護しても韓米日の堅固な協力で金正恩氏を懲らしめよ」東亜日報2016年01月11日

北朝鮮の生命の紐を握る中国の態度がこうでは、国連安保理で議論する対北朝鮮制裁も大きな実効性は期待できないかもしれない。韓中関係に格別に精魂を込めた朴槿恵(パク・クンヘ)大統領としては、中国の習近平国家主席に裏切りを感じるかも知れない。もはや、中国が南北関係で韓国側につくという幻想から抜け出さなければならない。

大韓民国を守るには、これまで私たちの自由と繁栄を後押ししてきた韓米日の三角安保協力体制を強化することのほかに方法はない。

http://japanese.donga.com/srv/service.php3?bicode=060000&biid=2016011172338

そもそも中国が、北朝鮮問題で韓国側に立ったことなんてこれまで無かったと思うんですが、なにゆえ韓国側に立つと思ったんでしょうね。とにかく韓国は、日本とアメリカとの関係を再認識して、方向転換をしようという思惑のようです。

方向転換は、北朝鮮問題だけが理由ではありません。経済面でも中国傾斜の方針が危機を迎えているのです。

■ヤバ過ぎる中国経済 韓国では「日韓通貨スワップ復活もやむなし」の声

年始から、中国株式市場の暴落が続いています。

「経済オンチぶりを露呈した中国政府の「浅はかな株価対策」」

7日には取引開始後30分足らずでサーキットブレーカーが発動し、終日取引が停止された。

当局は、度重なる売買停止の影響を懸念してサーキットブレーカーの停止を発表した。しかし、多くの投資家は当局の対応力や市場の流動性に不安を感じている。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/47321

中国の変動に日本や韓国が影響を受けて、やはり株価の暴落が続いています。中国の10億を超える人口は、巨大な消費市場を形成することが出来るわけで、きちんと国民全体の生活水準が上がれば、それだけで景気の回復が期待できるはずです。ところが日本などに海外旅行できる一部の層だけに富が集中し、「爆買い」を引き起こしています。軟着陸できるはずの中国経済は、なかなか上手く構造改革が進まず、タイムリミットが近づいていきました。

過去の日本のバブル崩壊の時系列を参考にすると、株価暴落から、土地バブル崩壊、金融バブル崩壊まで、だいたい2年ほどの猶予があります。中国政府は猛烈に金を持っているので、なんとか軟着陸できると考えていますが、あまり余裕があるわけでもありません。

そんな中国に傾斜を強めた韓国では、煽りを受けて危機的状況になりつつあります。

「【社説】韓国政府はウォン急落・ドル資金流出を防ぐ対策急げ」2016/01/12

韓国株式市場では11日も外国人投資家が1000億ウォン以上を売り越した。外国人による売越は12月2日以降、わずか1日を除き続いている。1カ月の外国人による売り越しは4兆ウォンを超え、昨年通年の売り越し規模(3兆5700億ウォン)を上回った。こうした「韓国売り」は世界的な金融危機直前(33日連続)、昨年8月の人民元切り下げ(29日連続)に匹敵するほど深刻だ。

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/01/12/2016011200803.html?ent_rank_news

あんなに望んでいたウォン安が一気に進み、喜んでいるかと思いきや、今度は下がり過ぎて、介入が必要になっているのですね。世界の格付会社が信用度を上げていたのは、なんだったんでしょうか。

さらに、必要ないとして打ち切られたはずの日韓通貨スワップ協定が、復活するかもしれません。

「日韓通貨スワップ協定の再開を検討 韓国次期副首相」

韓国の柳一鎬(ユイルホ)・次期副首相兼企画財政相は11日の国会聴聞会で、昨年2月に終了した、緊急時にお金を融通しあう「日韓通貨スワップ(交換)協定」の再開を検討する考えを示した。柳氏は、米国の利上げによる韓国経済への長期的な影響に関し、「日本との通貨スワップ拡大、日本だけではないが、そのようなことを考えてみるに値する」と語った。

http://www.asahi.com/articles/ASJ1C7VTZJ1CUHBI01Z.html

今更なにを都合のいいことを、という気がします。

なぜか1997年の通貨危機で、「日本は最初に韓国を見限った」というような事実と違う報道が続いている韓国。いつの間にかありえない虚構の話が真実として語られてしまう前科があるので、日韓通貨スワップも「韓国の依頼で行った」という事実が、何年後かには全く違う事実に捻じ曲げられるのではないでしょうか。

こうした過去の事例をよくよく考慮してから、韓国との経済協力を検討していく必要があると思います。

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