記事

結婚生活はうまくいく? 聞く相手はコンピューター

 われわれは人間の声から非常に多くの情報を得ることができるが、今やコンピューターの力を借りて、結婚生活がうまくいくかどうか予測できる可能性が出てきた。

 米国の南カリフォルニア大学とユタ大学の研究者は、夫婦が話す声を分析するコンピュータープログラムを組み、2人の関係が将来、改善するか、悪化するか、変化しないかを予測させた。分析では声の調子や強さなど聴覚的性質のみに焦点を当て、その内容を結婚生活状態を示すおなじみの特徴を勘案した人間による評価と比較した。

 その結果、コンピューターは訓練を受けた人間の評価よりもやや高い信頼度で、結婚生活が改善するか悪化するかを予測できた。

 この調査は、セラピーを受ける患者の声、しぐさ、言葉の選び方を慎重に観察することで有益な情報を導き出す一連の研究の一環として行われた。研究の目的は会話セラピーの効果を高めることにある。

 分析では、結婚生活平均10年で夫婦関係の問題でセラピーを必要としている「慢性的に悩みを抱える」夫婦134組のセラピーを録画したデータを用いた。中でもセラピー開始前、開始から26週間後、治療から2年後の3回のセッションに的を絞った。

 研究者はコンピューターを使用し、74の聴覚的特徴について録画データを評価した。それには声の大きさなどのおなじみの特徴だけでなく、「いらいら」や「ゆらめき」(研究者の一人、ブライアン・ボーコム氏は震えを示す指標をこう表現した)といった難解な要素も含まれる。さらに、言葉やボディーランゲージを含む録画された夫婦のやり取りについても、専門の訓練を広く受けた心理学専攻の学生たちがさまざまな特徴について評価した。

 ボーコム氏によると、前回の調査で、この評価についてはセラピストよりも訓練を受けた学生の方がうまくできることが分かった。学生は評価マニュアルを守り、非難や悲しみといった言動や感情をセラピストよりもむらなく評価する傾向があるためだ。さらに、それらの評価を減退、変化なし、一部回復、回復の4つの考え得る結果に関連づけた。これらの相関性を基に、研究者は夫婦が実際にどうなるか(セラピー終了から2年後の評価)を予測した。

 しかし、結果的にコンピューターの方が全般的に夫婦の変化を正確に予測できた。例えば、関係が回復するかどうかの予測は、コンピューターの精度が78%近くと人間の評価を2ポイント上回った。

 ここで大きな疑問がわいてくる。スマートフォンのアプリなどを使い、自らの声を関係が改善するように変えることができるようになるのだろうか。例えば、二人の会話に問題のあるトーンを検知するとアラームを発する端末を自宅に置く、などということが可能になるのか。やはり今回の調査を行ったシュリカンス・ナラヤナン氏は、その可能性はあると話す。しかし、現在の関心の的は、テクノロジーを活用して夫婦のカウンセリングのセラピー効果を上げることにある。

By DANIEL AKST

あわせて読みたい

「結婚」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    逆効果?野党の#MeToo運動に苦言

    大西宏

  2. 2

    テレ朝は色仕掛けの手法を明かせ

    三田次郎

  3. 3

    小室さん母 出勤往復にタクシー

    女性自身

  4. 4

    手入れ、値段…革靴通勤に疑問

    キャリコネニュース

  5. 5

    安倍首相の続投希望 企業の7割超

    ロイター

  6. 6

    内閣支持率3割切るも野党は低迷

    舛添要一

  7. 7

    セクハラを政治利用 野党に指摘

    AbemaTIMES

  8. 8

    買春で知事辞任 米山氏の母嘆き

    SmartFLASH

  9. 9

    世論理由に辞任求めるのは間違い

    常見陽平

  10. 10

    NHKが朝ドラでお色気 男性意識か

    NEWSポストセブン

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。