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2015年を振り返って

一年を振り返る師走となった。歳を経るごとに月日が加速していく。年齢を重ねると、人生の記憶の中に占める「その一年の長さ」の割合が小さくなるからだと聞いたのは、誰からだったか。そう考えると、子どもの時の一年は果てしなく長かった。我々は、国民から国会議員としての時間を与えられている。改めて、一日一日を大切に過ごさねばと思う。

これまでも選挙で苦しんだ年、命がけで原発事故と戦った年もあったが、今年ほど砂を噛むような日々を経験した一年はなかった。1月の代表選挙の敗北。3年前、代表選挙に出馬を固辞してから準備を進めてきたが、力及ばず志を達することができなかった。通常国会には、政調会長として新たな気持ちで臨んだが、安保法制で民主党の案をまとめることができなかった。結果として、安倍政権にブレーキをかけることも、選択肢を示すこともできなかった。野党が憲法53条に基づき臨時国会の開会を要求したにも関わらず、安倍政権はこれを無視。国民に対する責任を果たすことができなかった無念の年となってしまった。厳しい時にも、共に戦い、政策をつくる仲間を得たことは唯一の救いだった。

冷戦崩壊を受け、わが国においても政党間のイデオロギーの対立が終わりを告げた1990年代前半、学生であった私は政治家を志した。民主党に入党したのは、外交安保は現実路線を歩みながら、内政においては共生や多様性を重んじるリベラル路線を歩み、停滞した経済構造や永田町や霞が関を変革できる唯一の改革政党だったからだ。

あれから20年以上の月日が経過し、再び左右のイデオロギーが対立したかのような政治状況が生じている。最大の責任は安保で暴走した安倍政権にあるが、国会論戦で抵抗路線を選択した民主党にも責任の一端がある。経済成長戦略、シリアや北朝鮮などの安全保障、憲法のあり方。課題は多岐にわたるが、双方がイデオロギーに拘泥して、川を挟んで対岸から弾を打ちあっているだけでは議論は深まらない。

全国を回ると、安倍政権、自民党の政治に危惧を抱いている声を耳にする。その声に応えたいと強く思うが、民主党への期待にはつながっていない。昨年末になって、野党統一会派から新党への流れが顕在化してきたのは、前向きな動きだが、問題は政党の離合集散ではなく、掲げるべき旗だと考える。野党が結集すべき旗は、イデオロギーではなく、「内政においてはリベラル・改革路線」、「外交安全保障においては現実路線」だ。そして、現生利益の自民党に対して、まだ生まれていない世代を含めた「未来への責任」を果たす勢力を結集しなければならない。

来年は、そのために、私自身が何をなすべきか、熟慮の末に行動する一年としたいと思う。

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