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分散型メディアの本質とブランド認知を上げるヒント

本当にメディア論は驚くほどPVが取れずに泣きそうです。なんか見当違いなこと書いているのかと不安になるほどにw

さて懲りずにメディア論ですが、ここ1年くらい「分散型メディア論」がインターネットメディア業界では語られています。けんすうさんの記事を一部引用します。

・コンテンツを出す場所が自社メディアじゃなくなっていく

・そうすると、ブランドを認知してもらわないといけなくなる

・ブランドを認知してもらえないところは、One of Themの一コンテンツとして消費されてしまう

・そのコンテンツの消費のされ方は、コンテンツそのものがバズるかどうかが重要になるので、消耗戦になりがち

・いわゆる「釣りコンテンツ」や「炎上マーケティング」が起こってしまう

参考記事:分散型メディア、そこから無意識のメディアの時代(2015.5.21)

分散型メディアとは平たく、そして極端に言ってしまうと自社サイトをもたくなくても良い。Facebookやtwitterなど様々なチャネルを通してユーザーはコンテンツを消費しており、各チャネルに最適な形でコンテンツを届けることが大事ですよという考え方。

けんすうさんが上記の記事を書かれてから半年以上が経ちますが、メディア業を営む私の実感値として、特にメディア間でコンテンツを転載し合う動きが増えているなと感じます。現に東京カレンダーでは記事の一部を東洋経済オンラインやFindTravelにも転載しています。

スマニューやAntennaのようなキュレーションアプリへの配信は前提として、露出面を増やす動きは他のメディアでも見られますし、東洋経済オンラインは最近外部からの転載を増やしており、パブリッシャーからプラットフォーム側に寄ってきたプラティッシャーという立ち位置を取っています。

要は、「コンテンツを出す場所が自社メディアじゃなくなっていく」どころか、コンテンツと相性の良い他媒体に積極的に露出して行った方が良いんじゃないか?という考え方のメディアが増えていると感じます。コンテンツを自社メディア内に独占して、「あれ1万PVしかいってない」となるよりも、露出数を増やして「他メディアに露出した結果、露出先では10万PV取れて、うちにも2万PV戻ってきたね」という方が良いのではないか。

自社メディアでPVやMAUを集めれば良いという考え方ももう古くて(PVやMAUを集めるのは、あくまで広告主への告知というか客寄せのためだと、最近割り切れるようになりました)、自社メディアではなくそのコンテンツの露出数をKPIにした方が良いのではないかと思います。

分散

そこで一番重要なのは、そのコンテンツに製作したメディアの香りを強く入れることです。たとえば、東カレで製作したコンテンツが東カレ本サイト上で全然読まれなくても、東洋経済で結構読まれたとしましょう。これが、「東カレ臭のするコンテンツ」であれば、東洋経済上で読んだユーザーも、東カレをきちんと認知します。一方で無味無臭のコンテンツであれば、それが東洋経済上で読まれたとしても、東カレというブランドは認知されない。

コンテンツのエッジが立っているか否かという問題で、たとえばMERYで作ったコンテンツがby.Sに載っていても「これはMERYのコンテンツだ!」と気付けるユーザーは多くないでしょう。SEOで積み上げるトラフィックは「表面的なPVを積み上げた上での、表面的な広告主対策」としては機能しますが、メディアのブランド力向上にはそのPVという数値ほどは貢献していないはずです。それがけんすうさんの指摘でいう「one of themのコンテンツ」ということでしょう。

けんすうさんの指摘通り、「バズるか否か」という消耗戦は避けられないでしょうが、SEOコンテンツも順位を取れるか否かというものであり、「コンテンツと消耗戦」は切っても切り離せないのだと思います。

「数字が取れなくても良質なコンテンツであれば良い」という綺麗事な主張もよくありますが、それはそのメディアのビジネスモデルと合致していることが前提条件であり、TheStartupはPVを捨てて広告売上は無視しており、サロンへの誘導をマネタイズとしているので、PVで消耗することはありません。ただ、PVが少ないと「寂しいな…」と思う程度です。

広告売上でグロースさせたいメディアであれば、PVないしは他メディアでの露出に全く貢献できないコンテンツはゴミです。媒体のPVではなく、媒体名関連ワードでの検索流入数がブランド認知の最大のKPIとなるはずで、そこが一次メディアの本質的な競争力を図る指標として適切なはず。

コンテンツの中にメディア認知を上げる要素を入れること。それは安直な捉え方でいうと「ロゴ入れとけばいい」となりそうですが、取って付けた表面的なものではなく、コンテンツ自体にそのメディアの色を濃く入れること。元々のメディアカラーがはっきりしている媒体じゃないと、できないプレイですけどね。

それが分散型メディア時代を勝ち残る一つの方程式なのだと思います。

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