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原油安を過小評価する「悪い利上げ」

トリシェECBの二の舞にならなければいいが、イエレンFRB議長が市場期待に応じ、12月のFOMCで利上げを表明した場合、トリシェと同じ轍 を踏む事になるかも知れない。


彼女の場合は任期途中なので、任期終了直前に連続的な利上げを表明した前ECB総裁(トリシェ)よりも大変なかじ取りが待っているだろう。「利上げ後、利下げ」というシナリオだが、十分に可能は残されており、本人も認めている。


生活実感に近い物価上昇率の低迷が続きそうな気配の中、「空気」に流され、利上げを表明する事が確実視されてきた。(当ブログでは、現実的な上げ幅として12月FFR0.35%pt としてきた、つまり10bpの利上げ) 労働市場の改善(低失業率)とて、停滞する労働参加率から目を背けた結果になる。不完全雇用率とて停滞したまま。


インフレ率はほぼゼロ、企業投資弱く、労働参加率は1977年以来の低水準に陥ったまま。米企業の設備稼働も、そして労働者の時間当たり賃金上昇率も停滞したまま、その原因の一側面といえる臨時雇用は過去最大レベルの水準を突き進んでいる。


特に製造業に関連する指標は総じて悪化、ISMが1日に発表した製造業の景況指数は、リセッション以来の低水準に落ち込み、7日発表のFRBLMCI(雇用情勢指数)は大きく落ち込んだ。FRB、というかイエレンFRBは当指標に拘っていたのではなかったか?


原油安は供給過剰のみならず、世界経済の需要の弱さを表しており、米国の長期金利低迷とてそれは同様。 更には利上げ後、中期的には長短金利における逆イールドの可能性あり。ここのところの原油急落は確実視されてきた利上げに対する警告のように思える。

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