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検索型の世の中に、新たな「本」との出会いを!文芸フェス2016が開催決定。

「1か月に本を1冊も読まない人」は47.5%?!

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又吉直樹さんの芥川賞受賞に沸く出版界。同氏の『火花』は驚異的な売り上げを見せているが、文芸作品の市場全体は長らく苦戦が続いているとされてきた。

文芸作品に限らず、国民の読書離れは進んでいる。2014年に実施された文化庁の「国語に関する世論調査」によると、1か月に本を1冊も読まない人は47.5%にのぼるそうだ。すべての年代で 2002年度の調査よりも読まない人の割合が増加しているというから深刻である。

筆者は文学部出身ということもあり、文芸を含む本を比較的多く読むほうだが、周りの友人たち(出版業界以外)を見る限り、『火花』など話題になった作品は読むものの、継続的な読書習慣を持っている人は少ない。スマートフォンに空き時間を奪われている現状もあり、どのようにして「本」という媒体に目を向けてもらうか関係者は頭を悩ませている。

そんななか、文芸作品と読者との新たな出会いを提供するイベント「東京国際文芸フェスティバル2016」(2016年3月2日~6日、日本財団主催)が開催されることが決まった。2013年から開催されているイベントで、今回が3回目となる。国内外の作家や出版関係者などが参加して、都内各所でさまざまなイベントが開催される文芸の祭典だ。

これまで作家のトークイベントやブックフェアのほか、村上春樹のファン同士が作品について語り合う「村上春樹合コン」や伊勢丹新宿店の館内放送をジャックした朗読ライブなど、ユニークな催しを多数開催してきた。2016の詳細はまだ発表されていないが、豪華な海外作家を招聘することが決まっている。

トルコで初のノーベル賞受賞者となったオルハン・パムク氏、優れた短編に与えられるO・ヘンリー賞を受賞し、チェーホフにも例えられるイーユン・リー氏、ペルー生まれで英語とスペイン語で執筆するダニエル・アラルコン氏、ロシアでもっとも注目される女性作家であるリュドミラ・ウリツカヤ氏、ロサンゼルスで生まれ育ち、「幻視の作家」と称されるスティーヴ・エリクソン氏といった面々が、文芸フェスに花を添える予定だ。

爆笑問題・太田光さんの狙いは「直木賞」

8月31日に開催された告知イベントで、企画委員を務める批評家・編集者の市川真人氏は、「我々は文学を机の前に座って読むものだと考えがち。年に一度くらいは外に出て、いろいろな形で、いろいろな人たちと読んでみようという発想から始まっている」と企画趣旨を説明。文芸フェスと同様のイベントは世界30か国以上で開催されており、昨年、スコットランドのエディンバラで開催されたフェスには村上春樹氏も参加している。

また、同じく企画委員のブックディレクター・幅允孝氏は、「現在は検索型の世の中なので、知らない本を手に取る機会が少ない」と指摘。確かに「検索」によって、お目当ての情報を容易に得られるようになった一方、未知の情報に触れようとするモチベーションが下がってきたように、筆者自身も感じている。

さらに、幅氏は「いろいろな分野と文学を交差させることによって、それぞれが小さなサイクルの中に閉じこもりがちな状況を広げていきたいと思っている」と意気込みを語った。文芸の奥深さを探求すると同時に、読者が新たな「出会い」に触れる機会を増やす取り組みは、今後の出版界において重要なものになることは間違いない。

告知イベントには、『マボロシの鳥』などの小説作品も手掛けている爆笑問題の太田光氏も来場し、「又吉です」とあいさつして会場を湧かせていた。また、太田氏は「今でも1日3行でもいいからと思い、こつこつと小説を書いている。直木賞を狙っています」と現在も小説執筆に意欲を持っていることを明らかにした。又吉氏と同様、他ジャンルからの才能がさらに活躍すれば、「本」という媒体に目を向ける人が増えていくことだろう。

文化庁の「国語に関する世論調査」では、「読書量を増やしたいと思う」と考えている人が、66.3%にのぼっている。読書することで「新しい知識や情報を得られる」「感性が豊かになる」「豊かな言葉や表現を学べる」「想像力や空想力を養える」と考えている人も多く、こうした読書に価値を感じている層を取り込むことが、まずは課題になりそうだ。

個人的には、「村上春樹合コン」が今回も開催されれば、ぜひ参加してみたい。「やれやれ」とお決まりのフレーズを言いながら、読書の魅力について語り合ってみたいものである。
[ PR企画 / 日本財団 ]

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