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ビットコインによるマイクロペイメント事例考察ー1秒単位の動画課金Streamium

ビットコインによるマイクロペイメントの事例考察。

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https://streamium.io

今年の初夏にベータ版がローンチしたStreamiumは、P2P型の動画配信サービスで、ビットコインによる少額課金ができるものであり、従来の課金システムとは全く違う方式を実現しており、革命的だ。

Streamiumは、ユーザーがチャネルをつくりライブ動画を配信する。ユーザーは一時間あたりの視聴料を任意に設定でき、視聴者はその料金をビットコインで支払う。その際には、見ただけの時間が課金され、1秒単位の課金が行われる。そして、この間には、中央サーバーが介されず、相対取引だけで放送と課金が行われるというものだ。

ユーザーとユーザーの相対取引により少額課金が実現する点で、従来の仕組みとは一線を隠すものであり、非常に注目される。

<中央型のマイクロペイメントとの違い>

従来の方式でマイクロペイメントは、およそ次のような方式で行われている。

・ユーザーはサービスのサーバーに入金し、お金をデポジットする。その際に、お金は、ポイントのようなものに変換する(法律の制限で、お金を預かりや決済ができないため)

・動画などを配信し、それを見たい人はポイントを消費する。その計算はサーバー側のDB内を書き換えることで行う。

・動画を配信したひとはポイントを稼ぐことができる。(ただし、法律の制限でポイントの払い戻しはできない)

一方で、P2P型のマイクロペイメントは、

・ユーザーとユーザーはP2Pで、特定のコントラクトアドレスにお金をデポジットする

・一方のユーザーが動画などを配信し、もう一方がそれを見る。配信が終わると料金が精算され、それぞれのアドレス宛てに送られる。

・以上をブロックチェーン上で行う

<まとめと応用>

Streamiumの特徴をまとめると、完全P2Pである。

・動画はVPNを通して配信され、配信者と視聴者だけのあいだでのみやりとりされる。通信の秘密は秘匿される

・マイクロ課金ができ、課金は中央サーバーを通さず、相対で実現する。

以上の特質から、当初、次のような利用用途を想定している。

・レッスン(語学や、音楽レッスン、その他個人的な指導)

・オンデマンドムービー(時間単位の課金のコンテンツ配信)

・コンサルティングやサポート(オンラインのコンサルティング、セラピーや、問題解決)

・授業(オンライン課金の教育コンテンツの配信)

・ポッドキャストなど

<実際に使ってみる>

実際に使って、どのようなしくみで動くのかを検証した結果を紹介する。

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https://streamium.io

にアクセスする。ここで放送を開始することができる。きわめて単純で、①チャネルの名前、②支払い受け取りのビットコインアドレス、③時間あたりの視聴料、の3つを指定してクリックするだけでOKだ。

すると、視聴者むけのURLも出てくるので、このURLを告知するなどする。

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視聴者はチャネルのURLをクリックする。動画に入る前に、このような料金の説明と支払い画面が出てくる。

この場合、視聴料は一時間2ドル。動画を見る前に、前払いが必要だ。60分見る予定であれば、まず60分の料金を前払いする。途中でやめた場合、残りは戻ってくる。

指定されたビットコインアドレスに料金(2.02ドル)を送ると、すぐに視聴画面に遷移する。なお、0.02ドルは、トランザクション生成のためのビットコイン手数料で、サービス側の取り分ではないとおもわれる。

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こちらが視聴画面。左下に、前払いの金額であとどのくらい視聴できるかが表示される。(3512秒)

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これが、放送している方の画面。放送者は、何人が視聴しているか、どのくらいの視聴料が稼げたかがわかる。1秒単位で課金なので、1秒毎に視聴料が変わる。リアルタイムで稼げているのがわかる。

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視聴者は、いつでも視聴をやめることができる。この場合60分2ドルで視聴をはじめたが、0.35ドル分のところで視聴をやめた。残りの1.61ドルは、支払い元のビットコインアドレスに返金される。

返金トランザクションの詳細とともに、返金が明示される。

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こちらは、配信側の画面。配信を終了すると、その配信でいくら稼げたかが表示され、支払いのトランザクションが明示される。

<ビットコインの取引>

上記が簡単な利用方法だが、ビットコインの支払いのところはどうなっているのだろうか?

Streamiumによれば、シンプルな「マイクロペイメントチャネル」を構築する方式であり、マルチシグと、返金トランザクションの組み合わせによるもである。

マイクロペイメントチャネルとは、支払者と受取者のあいだで、両者専用のデポジットアドレスを作り、そこに前払いをしておいて、後に精算する方法だ。

利用されているアドレスをもとに、トランザクションを追跡してみた。

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まず、視聴者が前払いをした画面。ブロックチェーンによれば、前払いの直後、そのコインは、マルチシグのエスクローアドレスに送金されている。

このアドレスは、相手のブラウザとこちらのブラウザが通信した結果生成された一時的なアドレスであり、中央サーバーの保有するものではない。このアドレスのプライベートキーは、お互いのブラウザが一時的に保有する形のようだ。

途中でリロードするなどすると再接続できなくなるなど、いくつかの問題があるようで、開発者は実装を改めるとしている[1]

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その後、視聴が終わったあとの精算トランザクションである。

マルチシグのアドレスから、配信者のアドレスと、視聴者のアドレスに送金があり、精算が行われている。

ペイメントチャネルのプロトコルが正しく実装されていれば、この精算トランザクションは、最後に作られるのではなく、視聴一秒毎にブラウザ同士が精算トランザクションを作成・更新して、お互いにサインをしているはずである。

これにより、途中でどちらかが放送や視聴を打ち切った場合でも、その時点までのトランザクションが常に確定していることになる。それを最終的にブロードキャストすることにより精算が確定する。

<まとめ>

現在では、まだ最低限の機能が動くという段階ではあるが、マイクロペイメントチャネルによるP2P支払いの最初の実装例として、きわめて先駆的な試みであると考えられる。

今後、マイクロペイメントチャネルを実装した、支払いシステムが多くの分野で実験されることになるはずである。

[1] https://np.reddit.com/r/Streamium/comments/378xxy/announcement_updates_to_streamium/

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