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「原発推進間違っていない」「(謝罪するつもり)なし」と与謝野大臣に愕然

 東北大震災と福島第一原発での重大事故のさなか、統一地方選挙の後半戦が明日から始まる。私も、「世田谷区長に出るべし」と旧知の友人たちや、新たに会った人たちの真剣な要請に打たれ、4月6日に記者会見で区長選挙への決意を述べてからわずかに10日間。その限られた間に、各政党や候補との政策調整と一本化の動きや、公開討論会の準備、さらには突貫工事の宣伝物作成と密度の濃い忙しさだった。そして、昨日の「保坂のぶと世田谷大集会」には、230人が急を聞いて集まってくれた。いよいよ、明日から本番である。

「なぜ国政から区政への転身なのか」という質問もたくさん頂いた。3月11日の地震・津波と原発事故は不意にやってきた。とくに、原発は明らかな人災であり、これだけの被害と恐怖をまき散らしているにも関わらず、原子力政策を進めてきた当事者たちには何の反省もない。
「原発推進は決して間違いでない」与謝野経産相・朝日新聞

与謝野馨経済財政相は15日の閣議後の記者会見で、「今後も日本経済にとって、電力供給にとって、原子力発電は大事だ。(原発を)推進してきたことは、決して間違いではない」と述べ、東京電力福島第一原発事故を受けても「原子力は必要なエネルギー源」との認識を示した。
 与謝野氏は日本原子力発電出身で、通産相などとして原発を推進してきた。原発の安全性について「言い訳がましいことは言いたくないが、最良の知見、最善の知識、最良の技術でベストなものをその当時は作ったと確信をしていた」と説明。「原発を推進してきた立場として今回の事故に謝罪をするつもりはないか」という記者の質問に対し、「ないです」と述べた。
 このような人物が日本経済に破壊的な悪影響をもたらし、放射能汚染をもたらした「福島第一」を生み出した張本人のひとりである。野党にはたくさんいるだろうが、このように無反省・無神経な政治家が与党の経済政策の司令塔というのは、言語道断だ。枝野官房長官が「不快感」を示したと伝えられているが、即刻罷免だろう。菅政権がこの原子力産業の代弁者の暴言を曖昧に放置していくなら、とどのつまりは一心同体だということになる。

 昨夜も岩上チャンネルで2時間のインタビューのうち、柏崎刈羽原発事故の話をしたが、大自然が原発直下でも起こり得るという警告に対して、あまりにも日本の政治家は鈍感すぎた。私たちは、国会内少数派であって記者会見を毎日やっても大手メディアは小さな記事でしか取り上げず、テレビにいたっては東京電力の「提灯持ち」報道が続いた。「想定外」というのは完全なウソで、「不都合な真実」を隠蔽し封印することに協力して、あの事故を乗り切ってきた「成功体験」を、この「福島第一」でも繰り返すつもりなのだろう。

「レベル7」の事故との発表があっても、「原発は最良の試験、最善の知識、最良の技術でベストなもの(当時)」などと言い放つ人々が、今ここにある危機に向かおうとせずに、単純に過去の延長線上の政治を続けていこうとしている。この点については、残念ながら、自民党も民主党も大きな差はない。今回の巨大地震に誘発されて、東海大地震が近い将来起きる確率が高まっていると指摘されながら、その震源域の中心には浜岡原発がある。

 誰もが理性を持たず、そしてリスク判断が出来ないとは思えない。老朽化したり、地震の確率が高い原発は止めて総点検をする、これは当然の措置だが、こうした判断は「非現実的」と一蹴するような人々にはエネルギー政策を転換する仕事をまかすことは出来ない。原子力に変わる自然再生・持続可能なエネルギーを開発し、早く転換することを求めたい。

(「4月6日記者会見」「保坂のぶと大集会」「岩上チャンネル」は上記文章中に動画をリンクさせてあります。週末にぜひご覧ください)

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