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治療を受けない自由;加害者の人権と被害者の人権 精神科医療と情報

淡路島事件。また悲惨な事故がおきました。その中でこのような情報が流れています。淡路島5人殺害・平野達彦容疑者は、あの"医療否定本"の影響を受けていた?

本当かどうかはわかりません。ただ精神科医療における現状の問題点について自分のつたない経験で書いてみます。

向精神薬といわれるもの。抗がん剤と同じくらい、いやそれ以上にとんでも医療のネタにされています。

薬を飲むことによって廃人にさせられる。医者がわざと治す努力をせずに、薬漬けにすることで利益を確保している。製薬会社と癒着して患者を食い物にしている。とんでも医療の方が発信される内容です。

精神科疾患を患われた方にお薬は必要か。はっきり言って必要です。自殺企図のあるうつ病、疾患から他人に危害を加える疾患等、患者を守るため、そして周りを守るため精神科医療の介入、つまり向精神薬の投与はどうしても必要な場合が存在します。

私の卒業した防衛医大の野村先生は、うつ病に対し最初から多剤の向精神薬を出すべきではないとお話しされています。つまり薬は最小限度にしましょうと他の優秀な精神科医達は努力されています。

でもそうではないかたがいるのでしょう。ストレス社会が進行し、内科医がうつ病を診よう、うつ病は心の風邪というキャンペーンが行われ、心療内科領域に今までの向精神薬より使いやすいSSRI等が出てきた時から、一部に過剰にお薬が出されている方、そして副作用に悩まれている方は確かに存在しました。

しっかりした診療能力がないのか、次から次に抗不安薬を含めた薬が追加されつづけている方が確かにいました。昨日のブログ(NHK 特報首都圏より 「がん医療 あふれる情報にどう向き合う」)にも書いたように患者と医師が話せてないということもひとつの原因でもあるでしょう。

そしてそういう例がいるからこそ、出される薬は全て毒だ。断薬をすべきだ。飲んだら廃人になると極端な行動をとっている方がいるわけです。信じるかどうかはそれこそ自由ですので仕方ありません。でもしっかりと介入し、順序立てて減薬する方法と異なり、単純に断薬なんてするととても危険です。

このようなとんでも情報から向精神薬を飲まず、妄想、幻覚が出てしまい犯罪をおこしても刑事責任は問われません。治療を受けない自由はあります。でもその結果被害者になってしまった方の無念さはどこに向ければいいのでしょう。 

このように治療を受けない自由を与え続けるのなら、他人に被害を与えないように措置入院の条件を変更させるとか、抗てんかん薬をのまないで事故をおこした事件もそうですが、刑事責任を問えない事件の際に被害者の保護を手厚くして欲しいです。

「彼の本には嘘しか書いていません。そしてそのなかに本当のことを混ぜ、カモフラージュするのがポイントです。」

野村先生を批判するコメントです。野村先生を批判することで御自身の立場を際立たせようとしているのでしょうが、とんでも医療の方がこのようなことを発言しているのをみてある意味驚きました。まさに今のとんでも本の共通事項です。(野村先生の本は当然違います)

自己の管理を行わないで疾患が悪くなった時、自分の責任ではなく他人の責任にすることはとても気分が安定します。でもそれをやり続けてしまうと結局自分だけでなく回りも損をします。

全ての医療に限界はあります。医療にはミスもあるでしょう。ただその限界の狭間で人の命を大事にしようとせず、患者をだまそうとする医師が嫌いです。

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